公園通り商店会,掃除の日でした。所長,行ってきました。

今朝は,月に2回の公園通り商店会掃除の日でした。
商店会のメンバーが東急前に集合し,駅のガード下から五日市街道までの通りを掃除します。

今日は所長が行ってきました。
商店会で作っているベスト。事務所の名前と同じなので事務所のベストのようです。
長袖もあります。


公園通り商店会掃除.jpg


これから落ち葉の季節で掃除も大変になりますが,訪れていただく方に気持ちの良い通りになるよう,商店会のみなさんと掃除に励みたいと思います。
最近2回連続で所長が行っているので,次回は私が。

投稿者:圭

被災地での法律紙芝居

先週25日,年明けから参加させていただいていた,日本難民支援協会の震災復興支援活動,中締め会がありました。 
この活動は,被災地の仮設住宅を訪問し,紙芝居形式で被災者の方々に知っていただきたい重要な法律知識を紹介し,さらに個別のご相談もお受けするというものです。 
このプロジェクトは震災直後に立ち上がったもので,多くの弁護士が毎週末チームを組んで被災地を訪れておられました。 
年明けにロースクール同期が声をかけてくれたのをきっかけに,1月と5月の2回,活動に参加させてもらいました。 



1月。昨年夏の南相馬での法律相談(こちらは弁護士会の活動です。)以来の被災地訪問となりました。 
1日目は,石巻の南境仮設を訪問しました。 司法修習地が秋田だったので,東北の冬には多少慣れているつもりでしたが,やはり寒さは厳しかったです。 
法律紙芝居を始める前に,できるだけ多くの仮設を個別に訪問し,お声がけをするのですが,そのうちの1軒で,「寒いのに大丈夫?風邪なんかひかないようにね。」との言葉をいただきました。寒さが吹っ飛んだ瞬間でした。 

 2日目,陸前高田。


  陸前高田2012.1.JPG 


震災から1年が経とうとする時期で,海沿いも,ある程度瓦礫の片づけが進んでいたものの,そのせいか景色がいっそう荒涼としたものに感じられました。 

紙芝居を使っての説明を担当させていただいたのは,この時が初めてだったのですが,弁護士を身近に感じてもらうために,有効なツールだと思いました。 
個別の相談では,「弁護士は敷居が高いから,相談しにくい。」と率直におっしゃる方もいて,弁護士のほうから積極的に相談しやすい空気を作らなければと,堅い雰囲気にならないよう,難しい法律用語などを使わないよう,心がけました。 

私は,相続についての紙芝居を担当していたためか,相続関係のご相談を多く受けました。
中でも,震災で突然家族を亡くすという経験をされたからか,自分にもしものことがあった時に備えて遺言を作ることを考えているとのご相談が複数あり,印象に残っています。 

被災地・仮設住宅での生活そのものが迫ってくるご相談が多く,被災した方々の生活の厳しさを実感する訪問となりました。 



5月。ゴールデンウィークに2回目の訪問。 1日目・2日目とも陸前高田の仮設住宅を訪問しました。 
1日目午後に訪問した,本町仮設。



  本町仮設.JPG 



 木造で,一戸ごとに独立した仮設住宅でした。 前回訪問した仮設は,平屋建てで,隣の音など生活のストレスが強いのではないか…と感じましたが,この構造であれば,多少なりとも負担が軽くなるのかなと思いました。 
入居者の方に伺ったところ,やはり倍率が高かったそうです。 


宿泊させていただいた,光照寺さん。
1月・5月ともにお世話になりました。 
素敵な住職がおられます。



光照寺.JPG



自宅が流されてしまったり壊れてしまった方に支給される生活再建支援金の紙芝居の際,熱心にメモをとっている方がおられたり,家の建設や,県からの補助金の支給についてのご質問が多かったりと,少しずつ新しい生活が具体的になってきている印象でした。 
1月から,変化を感じた訪問になりました。 
新たな生活の基盤作りが,思ったほどに進んでいない現状があるようです。 
今後,1日も早く,被災者の方々のニーズにあった環境整備が進んでほしいと思います。
中締め会でも,徐々に被災地での新しい生活が始まりつつある中,これからますます弁護士が必要になる,と言っておられた先生がいました。そのとおりだと思います。 



中締め会では,当初から活動の事務局として頑張っていた同期が,初期の訪問の時に使っていた初代紙芝居を見せてくれました。 
手書きの部分も多い紙芝居を見て,当初からかかわってこられた弁護士,スタッフの皆さんは,これを持って被災地に駆けつけたのかと,胸が熱くなりました。
 私が使わせていただいた紙芝居は,情報の変化に応じて更新され,パワーポイントでとてもきれいに見やすく作られたものでした。 


これまで,2回ではありましたが,このような活動に参加させていただき,光栄でした。
少しでも情報をキャッチしてくださった被災者の方がおられたなら,こんなにうれしいことはありません。 

これからも,有志で,陸前高田の公設事務所に赴任して頑張っておられる弁護士や地元の弁護士の皆さんのサポートのため,活動を続けることになっています。 
私もできる限り,足を運びます。 


被災地での活動をとおし,弁護士を必要とする方々にとって,弁護士はまだまだ遠い存在なのだと実感しました。 
地方だからなおさら…とも思いますが,弁護士の多い東京でも,弁護士に相談してよいのか,どこに行けばよいのか,迷われている方もたくさんおられるのが現状なのだと思います。
日々の業務のあり方について,改めて考えるきっかけになりました。 

この活動誘ってくれた同期に改めて感謝します。ありがとう! 


投稿者:圭

成蹊大学ロースクール模擬裁判,今年も無事終わりました

昨年に引き続き,今年も,地元の成蹊大学ロースクールの刑事模擬裁判の指導にあたっていました。
きのうは,今期最後の授業で,判決の言渡しがあり,その後恒例の校内ラウンジでの打ち上げでした。

学生のみなさんには,昨年に引き続き,殺人事件を素材に,可能な限り実際の裁判員裁判と同じ手続に取り組んでもらいました。
裁判員裁判では,公判の前の準備のために特別な手続があったり,作成する書面の種類が多かったりと,かなりのボリュームになります。

私は,弁護人チームの指導担当で,情状証人(被告人の妻)役もやらせてもらいました。
チームの学生さん3人は,協力しながら熱心に書面を作成し,法廷での活動(尋問や弁論など)も工夫をして取り組んでいました。
中にはプレゼンテーション能力が高く,大いに感心させられた学生さんもいました。

模擬証人尋問では,例年,証人役の弁護士が数々のトラップを用意し,学生さん達にその場で対応してもらうのですが,今年はトラップをかけ損なってしまったのが反省点です。
講師の先輩方からは,「涙ながらに尋問に答えていた被告人の妻が,泣きすぎて答えられなくなってしまったらどうするか?」というトラップがぴったりだったのに!というご指摘をいただき,来年に生かそうと思いました。

裁判官チーム,検察官チームもそれぞれ頑張っており,全体に水準の高い模擬裁判だったと思います。
指導にあたる方も,やりがいを感じられた4ヶ月でした。

打ち上げでは,模擬裁判指導チームキャプテンの先輩弁護士が毎年持ってきてくださる,薫製(お肉・チーズ・たくあん等)と梅酒(どちらも手作り。)が1番の楽しみなのですが,今年もありました!
民事模擬裁判と刑事模擬裁判合同で,講師と受講生のみなさん,卒業生のみなさんも参加しての大変楽しい時間でした。

私の出身の一橋ロースクールでは,模擬裁判は3年生の必修で,夏休みを半分費やして取り組むのですが(受験生当時は時期的に大変だなぁ,と思いながらも,始まると頑張ってしまうという感じでしたが),当時のことを懐かしく思い出しました。
一橋では,準備はほぼ学生の自主性に任され,各手続の講評以外,基本的に教員は口を出さないというスタイルで進められていましたが,成蹊では選択科目ということもあり,最前線で裁判員裁判に取り組んでおられる弁護士を含め10名以上の講師が配置され,準備段階からみっちり指導にあたります。
どちらもそれぞれに良さはあると思いますが,成蹊の模擬裁判は私の知る限り,他に例を見ない充実度だと思います。

昨年は,私自身の勉強のため,母校の模擬裁判も見学させもらいました。
今年は,日程的に微妙なのですが,できればまた行きたいなと思っています。
学年ごとに雰囲気が違い,見ているだけで,とても面白いものです。
今年は,一橋でアドバイザーとして指導にあたっているゼミ生の学年で,知っている後輩も多いので,どんな法廷活動をするのか楽しみでもあります。
行けるでしょうか・・・?

投稿者:圭





科学鑑定を身近に

昨年ブログでご紹介した,鑑定科学技術センターの見学レポートが,
季刊刑事弁護」という雑誌の「刑事弁護ニュース」のコーナーに掲載されました。
「科学鑑定を身近に 鑑定科学技術センター見学会報告」というタイトルの報告レポートです。
見開き2ページ,鑑定科学技術センターのDNA型検査室の写真と併せて掲載されました。
読んでくださる皆さんに(専門雑誌なので,ほとんど同業の方々かと思いますが・・・。),
鑑定科学技術センターのイメージが伝われば嬉しいです。


投稿者:圭

新年のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。
公園通り法律事務所は,本日から新年の業務を開始いたしました。

激動の1年が過ぎました。みなさまにおかれては,いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
昨年は,弁護士2年目の娘の圭弁護士が合流したのをきっかけに,長年個人事務所を営んだ神田淡路町を離れ,吉祥寺に新事務所設立。
首都圏で“住みたい街NO.1”と言われる活気あふれるこの地に,母娘で新たなスタートを切りました。
地元も暖かく迎えてくださり,さっそく講演会の講師を務めさせていただいたりしています。
開設以来多忙な毎日ですが,地元のご依頼者の方々の,「身近な弁護士に相談できて良かった」とのお声が何よりの励ましです。
この地に根ざした事務所に育てていこうと張り切っております。今年もよろしくお願いいたします。

弁護士 酒 井  幸


昨年4月の公園通り法律事務所開設から,あっという間に新たな年がやってきました。
昨年は,個人・事業者のご依頼者からの多様な相談に取り組み,充実した1年でした。
司法試験シンポジウムなど弁護士会の活動にも取り組みました。
また,武蔵野商工会議所の相談会など,地域の活動にも参加させていただきました。
弁護士3年目の今年は,さらなる飛躍の1年とできるよう,幸所長の下,一層の努力を重ねていきたいと思います。
本年もよろしくお願い申し上げます。

弁護士 酒 井  圭


年末のご挨拶


 あっという間に2011年も残すところ2日と少しとなりました。
 今年は公園通り法律事務所のオープンから,様々な皆様にお力添えをいただいた年でした。
 改めて心から御礼申し上げます。
 
 幸所長の古くからのお知り合い,私の友人・先輩の皆様に加え,吉祥寺でもたくさんの新たな出会いを得ることができました。
 来年からも,皆様の身近なご相談相手となれるよう,精一杯頑張って参ります。
 新たな年も,公園通り法律事務所をよろしくお願いいたします。
 公園通り法律事務所では,本日から新年1月5日(木)まで,お休みをいただきます。
 リフレッシュして,また新年からの業務にのぞみたいと思います。


 2012年が皆様にとって実り多き年となりますように。








 投稿者:圭

 


 

 

「くらしの法律Q&A 身近なトラブル解決法」が出版されました

  女性法律家協会の編集で,「くらしの法律Q&A 身近なトラブル解決法」が出版されました。

 夫婦・親子・相続など家庭の問題,高齢者・子ども・障がい者・外国人の問題,不動産や金銭問題,社会保障や税金など,391のQに答えたものです。

 ご自身の問題でも、お友達など
身近な方の心配事でも,暮らしの中で遭遇するさまざまなトラブルについて,信頼できる情報として,みなさまの力強い味方になると思います。

 女性法律家協会の会員は,現在約900名。全国の裁判官・検察官・法律学者・
弁護士が参加する,任意団体です。そのメンバーの,101人の女性弁護士が執筆しました。
 私も,一部を書かせていただきました。

 出版は,新日本法規出版,価格は3300円です。
ぜひご家庭に1冊、お備え下さい!



投稿者:幸






 

    

鑑定科学技術センター見学

久しぶりの更新になってしまいました。みなさんお元気でしたでしょうか?
あっという間に秋が終わり,すっかり空気が冷え込んできましたね。

公園通り法律事務所では,先日,
財団法人材料科学技術振興財団に昨年新設された「鑑定科学技術センター」の見学に行ってきました。
センターのスタッフのみなさんから,鑑定科学技術センターで実施している様々な科学鑑定について,詳しい説明をしていただいただけでなく
施設内のラボなど,実際に見せてもらうことができました。

科学鑑定というと,やはり「DNA型鑑定」のイメージが強いのではないでしょうか。
足利事件の再審無罪判決に,DNA型の再鑑定が大きな役割を果たしたことは,ご存じの方も多いかと思います。
見学会では,この足利事件の再鑑定意見書の作成者である押田茂實先生から,
鑑定科学技術センターで実施されているDNA型鑑定の実情や,
これまで長年にわたり法医学者として鑑定の最前線で数多くの事案に取り組んでこられた立場から,
興味深くまた熱いお話しを伺うことができました。

特に印象的だったのは,足利事件の検察官側証拠として提出されたDNA型鑑定と同じ手法で行われた鑑定が,
実に173件に及ぶという事実です。
これらの鑑定が証拠として有罪が言い渡されている事件には,潜在的に
冤罪の可能性がある。

このように考えると,精密なDNA型鑑定がいかに重要なものかということが圧倒的な説得力をもって迫ってきました。

このように刑事事件との関わりが深い科学鑑定ですが,科学鑑定が民事事件でも活躍している!という貴重なお話しも聞くことができました。
相続問題が発生し親族関係を確定しなければならない,親子関係を明らかにしたい…
このような場合,生存している親族との間で鑑定を行い,関係を明らかにするのだろうという感覚を持っていたのですが,
見学会では,さらに「物件鑑定」という手法が紹介され,鑑定についての意識が変わりました。

「物件」とは,親族関係を明らかにしたいがすでに亡くなっている人の遺品等をさします。
本人が亡くなっていて,生存している親族との間の鑑定では,直接の親族関係が明らかにできない場合,
(例えば,「父」との親子関係を確定させたい「息子」がいる場合,生存している親戚が「叔母(=父の妹ないし姉)」であると,
その本人が男性の場合,叔母(女性)との関係は,血液の鑑定では,父との親子関係を100%確定することはできないそうです。XY染色体の関係によるものです。)

そのような場合、既になくなった父の、例えば,歯ブラシや入れ歯,へその緒,病院などが保存している血液型検査の検体などを対象として鑑定をするという方法があり,
これによって確定できるとのことなのです。

(遺品の櫛に残っていた髪の毛からDAN型鑑定をして,隠し子が母親の違う兄弟に反撃する…
みたいなミステリー小説を読んだことがあった気がするのですが,これか!!と思いました。)

この知識を持っていると,このような相談に来られた依頼者の方から聞き取らなければならない事実も,おのずと明らかになります。

この他にも「筆跡鑑定」の最新事情を聞くこともできました。科学的な分析機械を駆使すると,こんなに精度の高い鑑定ができるのかと驚きでした。

半日の見学会でしたが,弁護士として最新技術についての知識をしっかりと持つことの重要性を噛みしめて帰ってきました。

センターの職員の方々は,ほとんどがドクター(博士号)をお持ちの各分野の専門家とのことでした。
女性比率がとても高いのにも驚きました。
また,薬学博士で,その後法科大学院を卒業し,司法試験にも合格した後,ここで仕事をしている方もおられました。この鑑定センターは、訴訟にも深く関係してくる仕事です。この方の知識や経験は,組織の中でもきっと生かされることと思います。

見学会を主催してくださった先生,押田先生をはじめとするセンターの皆様に,心から御礼申し上げます。


投稿者:圭



街頭無料相談会,盛会でした!

 久しぶりの更新です!

先週土曜日,公園通り法律事務所ブログでもお知らせした武蔵野商工会議所主催「街頭無料相談会」に参加してきました。
市民のみなさんからのご相談に応じるため,商工会議所会員の弁護士・税理士・社労士・司法書士・中小企業診断士が数多く集まりました。
午前10時の相談開始の1時間前に,会場の”コピス吉祥寺ふれあい広場”に集合し,会場の机などの準備をしました。

プライバシーに配慮して,法律相談は武蔵野商工会館の7階。所長と私の2名で1つのブースを受け持ち,ご相談をお受けしました。
6つのブースには,予約をいただいた相談者の方々・当日参加の方々が訪れ,様々なご相談をしていかれました。
相談時間は原則30分ですが,適宜延長しながらの対応でした。
知識だけあっても、わかりやすく伝わらなければ意味がないし、相談者のみなさんに解決の方法を明確に示さなければなりません。
それを限られた時間の中で終える。
法律相談が弁護士の技術の1つであることを改めて実感しました。

この相談会では,すぐ近くに他士業の相談員が待機しているため,
「これは税理士さんにアドバイスしていただいたほうがよい問題だな」と思えば,すぐに相談を引継げます。
相談者の方も,その場で幅広いアドバイスが受けられ,ご満足いただけた様子でした。

公園通り法律事務所では,日頃から,税理士さん・司法書士さん等と連携し,直接アドバイスをもらったり,必要があれば依頼者の方にご紹介しております。
この相談会をとおして,より一層連携を強化し,依頼者の方々にスムースな問題解決を心がけようと,気持ちを新たにしました。

市民の皆さんにとって,気軽に相談いただける機会として,来年もぜひ続けたい企画です。

暑い中,相談員を務められた武蔵野商工会議所会員のみなさん,準備をされた職員のみなさん,お疲れさまでした。


投稿者:圭



震災法律相談−南相馬仮設住宅にて−

先週13日土曜日,福島県南相馬市の友伸グラウンド仮設住宅にて,
福島県弁護士会相馬支部主催の「原発事故損害賠償請求準備のための無料説明会」が開催されました。

私も,東京弁護士会からの派遣チーム,4人の中の1人に加えていただき,現地に赴きました。
東京駅に午前7時に集合し,東北新幹線で福島へ。お盆休みの帰省ラッシュで,駅は早朝とは思えない混雑でした。
福島から南相馬までは,レンタカーで1時間半程度の道のりでした。
南相馬に入ると,満開のヒマワリ畑が目にとまりました。
チェルノブイリ原子力発電所の事故以降,ヒマワリには土壌の除染効果があるというデータが出ているとのこと。
ちょうど翌日曜日の朝日新聞デジタルに,「南相馬の田んぼでヒマワリ満開 土壌汚染などの効果期待」との記事が掲載されていました。
除染の効果を狙って植えられていることを思うと,鮮やかなヒマワリの花の色が胸に刺さるような思いでしたが,
作物を育てることができないまま,荒涼とした畑が広がる光景に比べると,満開のヒマワリは多少なりとも南相馬市の皆さんの心の慰めになるのかもしれません。

相談会の会場には,仮設住宅の敷地内にある集会所を用意していただきました。
開始時刻の午後1時半より,30分近く早く会場についたのですが,すでに数名会場に入っておられました。
定刻には,会場が満員に。40名近い方々が来てくださいました。
今回の説明会は,損害賠償請求について,原発の損害賠償請求について最新の政府指針が出たあとの開催だったため,
実際に損害賠償を求める際の手続きや,どのようなものが損害として請求できるのかなどを中心的なテ−マとしました。

まず,原子力発電所の事故によって発生した損害について,その賠償を請求する仕組みをできるだけわかりやすく理解していただけるよう,
チームリーダーから紙芝居形式での説明を行いました。

その後,全体での質疑応答。次々と質問の手が上がりました。
「20キロ圏内に自宅があるが,立ち入ることができないのでどんどん痛んでいく。これは損害なのか。」
「仮払金をもらっているが,その上損害賠償請求をして,もし損害が仮払金を下回ったら返せと言われるのか。」
「いつどこに損害賠償の申請をすればいいのか。一向に具体的な手続きが始まらない。」
「原発の被害はこれからも続いていく。今回の請求で終わりにしなければならないのか。」
といった切実な質問が相次ぎました。
答えられる範囲のご質問と,弁護士ではいかんともし難く政府の決定・東電の対応を待たざるを得ないご質問もあり,
現時点で弁護士ができることの限界を感じる場面もありました。

さらに希望される方向けに,個別相談もお受けしました。
平置きの長机をはさみ,4名の弁護士と向かい合う形で近い距離での相談です。
私も,2名の方のご相談を受け,できる限りのご回答をしてきました。
やはり,どのような損害が請求対象になるのかという点が,なかなかご自身では判断が難しく悩まれる方が多いようです。
このような相談会,弁護士会の相談窓口,電話相談サービスなど震災向けに設けられているサービスを積極的に利用してもらえるよう,
まずその存在を知ってもわなければならないと,強く思いました。

今回の相談会では,弁護士会作成の「東日本大震災・記録ノート」をお配りしました。
このノートには,冒頭に,震災に関する相談窓口など役立つ関係機関の連絡先一覧が掲載されています。
さらに,原発事故による損害賠償請求にそなえ,損害を詳細に記録するための欄,日々の記録の欄が設けられています。
思いつくことを書き留めておくことで,実際に請求の手続を行う際の貴重な参考資料となります。
個別の相談では,ノートのどの部分にどのようなことを書けばよいか今ひとつよくわからないというお声もありました。
これは損害なのかわからない・・・と思うものは,ぜひノートのどこにでもよいので記録して,実際に請求する際,弁護士などの専門家にご相談ください。

2時間の相談会で,参加者の皆さまに少しでも有益な情報をお伝えできただろうかと,帰り道の車で話しました。


相談会の前後に多少時間があったので,南相馬の海岸を歩きました。
3月11日から毎日のように,ニュース・新聞で目にした海岸でしたが,
現実の光景は,画面を通して見る映像とは全く異なる圧倒的な説得力をもって迫ってきました。
土台だけを残した家々に花を手向ける方々の姿も見えました。
海は穏やかに凪いでいましたが,この海が数千の人々の命を飲み込んだ海かと思うと,ただその場に立ちつくすことしかできませんでした。

私は震災後,5か月経った今,初めて現地に足を運びました。
これまでなかなか機会を持てなかった中,5日に開催された弁護士会の震災相談研修の際,成蹊大学刑事模擬裁判チームでご一緒している先輩弁護士から,
「13日南相馬行かない?」とのお誘いをきっかけに今回の相談会チームに加えていただきました。
被災地に赴き,私が改めて痛感したことは,この震災そして原発事故からの復興には想像を絶する時間がかかり,
その時間をサポートしてくためには多くの人の力が必要だということです。
自分のペースで,少しずつでもできることをしていこう,そう思いました。

お誘い下さった先生,チームの先生方,そして相談会に足を運んでくださった仮設住宅のみなさん,本当にありがとうございました。



(南相馬の海岸にて)


投稿者:圭