東京弁護士会主催,民法(相続関連)改正法講演会〜法制審民法・不動産登記法部会の検討課題もふまえて〜

昨日,大和田弁護士と相続法改正の講演会に出席してきました。

 

 

京都大学の潮見佳男先生を講師にお招きしての講演でした。

 

相続法改正については,施行に備えて勉強し,講師などもさせていただいていますが,改めて研修を受けるとまだまだ学ぶべき点が多くありました。

前半は,新設された配偶者居住権を中心に,改正相続法に関するレクチャーがありました。

配偶者居住権については,特に税制との関係についてクリアな説明があり,非常に参考になりました。

 

後半は,潮見先生が法制審の委員も務められている不動産登記法の改正がテーマでした。

今年の秋の臨時国会での法案提出を目指して,今まさに議論されているトピックであり,所有者不明土地問題への対策として注目されていますが,相続制度にも深く関わる改正でもあり,今後も一層動向を注視しなければならないと感じました。

講演では,中間試案段階で,ほぼ固まっているといってよいであろう事項と,今後の要検討事項(相続財産管理制度,遺産分割の期間制限,遺産分割手続がされないまま長期間経過した場合の遺産分割方法など)について概説があり,留意事項なども説明されました。

特に今後の検討事項については,相続への影響が甚大である事項が多く,改めて中間試案を精査したいと思います。

 

学んだ事項の再確認だけでなく,今後の法改正に向けての新たな視点も得ることができ,非常に有意義な時間でした。

これからも,このような研修には,できる限り時間を作って足を運びたいと思います。

 

投稿者:弁護士 酒井 圭

 

 

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