成蹊大学ロースクール模擬裁判,今年も無事終わりました

昨年に引き続き,今年も,地元の成蹊大学ロースクールの刑事模擬裁判の指導にあたっていました。
きのうは,今期最後の授業で,判決の言渡しがあり,その後恒例の校内ラウンジでの打ち上げでした。

学生のみなさんには,昨年に引き続き,殺人事件を素材に,可能な限り実際の裁判員裁判と同じ手続に取り組んでもらいました。
裁判員裁判では,公判の前の準備のために特別な手続があったり,作成する書面の種類が多かったりと,かなりのボリュームになります。

私は,弁護人チームの指導担当で,情状証人(被告人の妻)役もやらせてもらいました。
チームの学生さん3人は,協力しながら熱心に書面を作成し,法廷での活動(尋問や弁論など)も工夫をして取り組んでいました。
中にはプレゼンテーション能力が高く,大いに感心させられた学生さんもいました。

模擬証人尋問では,例年,証人役の弁護士が数々のトラップを用意し,学生さん達にその場で対応してもらうのですが,今年はトラップをかけ損なってしまったのが反省点です。
講師の先輩方からは,「涙ながらに尋問に答えていた被告人の妻が,泣きすぎて答えられなくなってしまったらどうするか?」というトラップがぴったりだったのに!というご指摘をいただき,来年に生かそうと思いました。

裁判官チーム,検察官チームもそれぞれ頑張っており,全体に水準の高い模擬裁判だったと思います。
指導にあたる方も,やりがいを感じられた4ヶ月でした。

打ち上げでは,模擬裁判指導チームキャプテンの先輩弁護士が毎年持ってきてくださる,薫製(お肉・チーズ・たくあん等)と梅酒(どちらも手作り。)が1番の楽しみなのですが,今年もありました!
民事模擬裁判と刑事模擬裁判合同で,講師と受講生のみなさん,卒業生のみなさんも参加しての大変楽しい時間でした。

私の出身の一橋ロースクールでは,模擬裁判は3年生の必修で,夏休みを半分費やして取り組むのですが(受験生当時は時期的に大変だなぁ,と思いながらも,始まると頑張ってしまうという感じでしたが),当時のことを懐かしく思い出しました。
一橋では,準備はほぼ学生の自主性に任され,各手続の講評以外,基本的に教員は口を出さないというスタイルで進められていましたが,成蹊では選択科目ということもあり,最前線で裁判員裁判に取り組んでおられる弁護士を含め10名以上の講師が配置され,準備段階からみっちり指導にあたります。
どちらもそれぞれに良さはあると思いますが,成蹊の模擬裁判は私の知る限り,他に例を見ない充実度だと思います。

昨年は,私自身の勉強のため,母校の模擬裁判も見学させもらいました。
今年は,日程的に微妙なのですが,できればまた行きたいなと思っています。
学年ごとに雰囲気が違い,見ているだけで,とても面白いものです。
今年は,一橋でアドバイザーとして指導にあたっているゼミ生の学年で,知っている後輩も多いので,どんな法廷活動をするのか楽しみでもあります。
行けるでしょうか・・・?

投稿者:圭





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