去る3月11日の東日本大震災から一か月余を経ました。被害の実像は,
それを皮膚感覚でとらえることが困難なほど,想像をはるかに超えるものでした。
この未曾有の災害の犠牲となられた方々に心から哀悼の意を表し,
ご親族や被災者の方々に,心からお見舞いを申し上げます。
さて,私が神田淡路町に事務所を設けて,14年たちました。
この間,みなさまに支えていただきながら個人事務所として業務を行ってきましたが,
この1月に酒井圭弁護士を迎え,2人体制となりました。
以来,今後の事務所のあり方について話を重ねる中で,
より地域に密着した事務所を,吉祥寺駅近くに設立することになりました。
“市民生活上の医師”と慕われるような,親しみやすい法律事務所をめざします。
井の頭恩賜公園を憩いの中心とするこの地域は,住む方もまた立ち寄る方も多く,
霞が関の東京地方裁判所と,多摩地区の司法の中心である東京地方裁判所立川支部の
ほぼ中間にも位置します。
ここを拠点にして,市民に身近な司法を実現する事務所に育てていきたいと
考えております。
開設の準備中に,この大震災が起きました。
価値観も,人生観も,問い直さざるを得ない現実を突きつけられています。
弁護士が果たすべき役割も,さらに広がっていくと思われ,
これも新たな課題と受け止めています。
酒井圭弁護士は,法科大学院で,司法改革時代の新しい法曹像を学んできました。
若さを存分に発揮してもらい,当面,世代の異なる2人で,
多様なご期待に応えていく所存です。
今後とも,これまで以上のご指導を,よろしくお願い申し上げます。
弁 護 士 酒 井 幸
吉祥寺は,私を育ててくれた一橋大学法科大学院に程近く,
いつかこの地で事務所を開設したいと思い描いていた場所でした。
このたび酒井幸弁護士とともに,公園通り法律事務所を設立することとなり,
市民のみなさんの信頼を得られる事務所となれるようにと,身の引き締まる思いです。
早稲田大学商学部を経て入学した法科大学院での法曹養成課程は,
厳しく充実したものであり,私の弁護士としての礎となるものでした。
地方修習期間は秋田で過ごし,地域に根ざした法曹のあり方を学ぶことができました。
また,弁護士登録1年目には,清水直法律事務所にて
企業の再建を中心とする業務に携わりました。
一分野のプロフェッショナルの姿を間近に学び,
弁護士という仕事の幅の広さを実感するとともに,
自分自身の視野を広げる貴重な経験をさせていただきました。
これからは,キャリア37年の酒井幸弁護士が造る信頼・安定の土台の上に,
法科大学院世代の私が積み重ねられるものを探しながら,研鑽を積んでいく所存です。
今後とも,一層のご指導をよろしくお願い申し上げます。
弁 護 士 酒 井 圭