2013年締めくくり−「憲法」の年,書籍のご紹介です−

2013年も,残すところ後3日と少しになりました。
公園通り法律事務所は,昨日で仕事納めとさせていただき,今日から冬休みです。
今年は,昨年までと比べ,私自身の友人・知人からのご相談・ご依頼・事件のご紹介が飛躍的に増えたことを実感できる嬉しい年となりました。
12月に弁護士登録5年目を迎え,一層,身の引き締まる思いでおります。
冬休みにしっかり充電して,新年から,また日々の業務に励みたいと思います。

さて,2013年を振り返ると,私が生まれてから(30年と少しですが),これほどまでに「憲法」が政治・社会の大きなテーマとして取り上げられた年はないのではないか,と感じています。
自民党の憲法改正草案(特に,憲法96条,9条についてが大きな問題としてとりあげられました),特定秘密保護法の成立など,日本という国家が根本から激変するのではないか,という懸念を持たざるを得ないものです。
憲法に関する,1つ1つの問題についてどのように考えるかは,1人1人の個人の自由だと思います。
ただ,一法律家として,そもそも日本国憲法が何を定め何を守るために存在しているのか,現在起きそしてこれから起きるかもしれない変化は,私たちにどのような影響を及ぼす可能性があるのか,ということについての理解を深めた上で,これらの問題について考え,選択していただきたいと思っています。

私が,今年読んだ(または今年以前に読んだ)書籍の中で,読みやすさ・わかりやすさの観点から,「憲法」問題について扱っている書籍をご紹介したいと思います。
ご紹介する物の中には,中学生であれば充分に読めるものも含まれています。
この冬休み,余裕のある間に,手に取ってみられてはいかがでしょうか。

1 樋口陽一著 『いま「憲法改正」をどう考えるか』(岩波書店)2013


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著名な憲法学者である,樋口陽一先生の著書です。
「機匏政〉としての戦前と〈憲法〉としての戦後」「供\鏝綏法史をどう見定めるか」「掘‘本の憲法体験が持つ意味」の3部構成で,
日本国憲法制定の歴史的意義,これまでの改憲に関する議論状況から改憲論の現在までが紹介されており,改正草案をどのようなポイントから考えるべきかという視点が示されています。
第3部中の『いま改憲を「決めさせないこと」』という章の中で樋口先生が書かれている,
「公共社会のあり方についての普遍−個人の尊厳と開かれた社会−を求めて成功と挫折の屈曲を経てきた自国の歴史を,選択したい。」との一文が強く印象に残っています。


2 木村草太著 『憲法の創造力』(NHK出版)2013

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こちらは,最近話題の若手憲法学者,木村草太先生の著書です。
1と比べると,かなり取っ付きやすく,憲法に関する問題を含む社会問題についてをとりあげ,わかりやすく解説されています。
ニュースでも身近なトピックとして取り上げられている,君が代不起立,一票の格差,裁判員制度,憲法9条に関する社会問題について,判例にも言及しながら,明快に著者の視点を示した上で解説が加えられています。
新書版で手に取りやすい1冊です。

3 杉原泰雄著 『憲法読本』(岩波書店)2004(左)・鎌田慧著 『人権読本』(岩波書店)2001(右)

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いずれも岩波ジュニア新書で,発行された頃に読んだものです。
充分に大人が読むに耐える内容のもので,憲法とは何か,人権とは何かという問題を丁寧に解きほぐしています。
出版年が10年以上前のため,最近の動向を踏まえたものではありませんが,根本的な理解を深めるという観点からは,有意義な書籍だと思います。

2014年はどのような年になるのでしょうか。
日々,私にできることに誠実に取り組みながら,また新たな年をスタートしたいと思います。

皆さま,よいお年をお迎え下さい。
来年も,よろしくお願い申し上げます。

投稿者:圭


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