2023年、年末のご挨拶

あっという間に、2023年も残すところあと1日となりました。

赤坂見附移転1年目は慌ただしく過ぎましたが、事務所一同日々の業務に一丸となって取り組みつつ、それぞれに充実した1年にできたかと思います。

 

冬休みは少しゆっくりと過ごし、一同元気に新年を迎えたいと思います。

年始、弁護士は年明けから適宜出勤しますが、一同そろっての業務開始は1月9日とさせていただく予定です。

この間のご連絡は、ご依頼者の皆様には各担当弁護士宛に、新規のお問い合わせは、事務所ウェブサイトのお問い合わせフォームからいただけますと円滑かと思います。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

年明けからは、事務所移転後の懸案事項、ウェブサイトのリニューアルに鋭意取り組む予定です。

弁護士プロフィールの撮影など、カメラマンさんにお願いし、とても素敵な写真をたくさん撮っていただきました。

「一番笑っている写真」を掲載し、年末のご挨拶を締めくくりたいと思います。

 

 

まずは、幸弁護士と私。

 

 

 

次に、大和田弁護士と大笑い、の1枚を。

福がきそうです(笑)

 

 


 

なお、毎年ご依頼者、友人、知人の皆様にお送りしている事務所報は、

1月末ごろお手元に届く予定ですので、ご笑覧いただけますと幸いです。

 

皆様、どうぞお元気に年を越されますよう。

来年も、公園通り法律事務所をよろしくお願い申し上げます。

 

 

投稿者:弁護士 酒井 圭

 

 

一橋大学法学部特任准教授、退任のご報告

10月末をもって、一橋大学法学部特任准教授、3年の任期を務め終えました。

思えば、長男の出産直前の2020年初夏、恩師からお声がけをいただき、当初9月からの勤務開始のお誘いだったのですが、7月に出産予定であるためさすがに9月は・・・ということで、11月の着任となったことを懐かしく思い出しました。

 

任期満了の数日前、研究室の片付けに出かけてきました。

 

 

 

 

研究室の鍵と職員証を返却し、少しキャンパスを散歩して帰りましたが、変わらず緑豊かなキャンパスが秋晴れに映え、この日ばかりは、感傷的なタイプではない私も、少しばかり寂しさがこみ上げました。

 

 

 

 

着任当時は、法学部に法曹コースが設置された初年度であり、コロナ禍ど真ん中でもありました。

オンライン授業の実施など、様々なことが手探りの中、教員生活が始まりました。

Zoomで開講したゼミの初回、画面の向こうの学生達に、ゼミの中に友人同士はいるのか聞いてみたところ、小さな大学で更に少人数の法曹コースの受講生にもかかわらず、ゼミ生の中に顔見知りがたった一組いただけという状況に驚いたことを、よく覚えています。

対面の授業もままならず友人すら作りにくい環境の中、司法試験の勉強仲間に出会うハードルは高いものだったと思います。

このような、まさに非常事態の中、たくましく勉学に励んでいた受講生達は、将来、司法試験合格の後、社会に有為な人材として活躍してくれることと、期待しています。

 

この間、春夏学期には「法律家と現代社会」、冬期集中講義として「法律実務入門」を開講し、合間に法曹コース向けのゼミを受け持つというスケジュールで、主に法曹コース必修科目を担当してきました。

開講にあたっては、法曹・有資格者のキャリアの多様性から、具体的な業務のビジョンをもってもらうことを目指し、裁判官、検察官はもちろん、国家公務員、インハウスロイヤー(外資系企業、国内企業に止まらず、先端分野の研究機関に勤務する同期も毎年講義をしてくれました。)、他、刑事弁護、労働問題、被災地支援、外国人の権利、ビジネスと人権等、諸問題に取り組む弁護士の皆さんに講師等としてご協力をいただきました。

法律実務入門では、都内大規模事務所から事務所訪問を含むカリキュラムのご提供をいただくこともかない、改めて、多数の方々のご協力あってこその3年間だったと振り返っています。

また、東京弁護士会法教育センターが企画して下さっている法廷傍聴や、日弁連法科大学院センターの「弁護士に会ってみよう」企画も活用させてもらいました。

友人・知人が多いことが、自分の数少ない長所だと思っていますが、この3年間ほど、この長所が生かせたことはなかったのではないかと思います(笑)

 

この間、ゼミや、講義後の質問、法律家と現代社会受講生からのオフィスアワーの申し込みなど、直接学生と話をするという、貴重な時間を得ることもできました。

また、法曹コースを担当する研究者の先生方との、日常的なやりとりも多く、大学現場の実際の状況を垣間見る機会にもなりました。

 

 

 

3年という限られた時間ではありましたが、公益活動として法曹養成に携わる者として、法曹教育の現場に教員としてかかわることができたことは得がたい経験でした。

今後は、この経験を十分に生かし、法曹養成制度の改善にかかわる中で、現場の視点も踏まえた多角的な発信ができるよう心がけていきたいと思います。

また、かねてから、大学等の法人の法務に携わってきていますが、現場の中に入ることができたことは、実務家としても非常に有益でした。

ハラスメント防止研修などにも、現場の視点を現実感をもって取り入れることができるようになったという実感があります。

 

振り返ってみると、下の子の生後4か月からの実務復帰と同時に教員生活のスタートとなり、この間に、上の子の入学、引越し、事務所代表の引き継ぎ、事務所移転など、これでもかというくらいイベントの重なった3年間で、間違いなく人生で1番多忙な時期だったと感じています。

無事に走りきることができたのは、家族、事務所メンバー、同僚の先生方、そして講師等としてご協力いただいた皆さんのおかげです。

 

また、私の講義を受講してくれた多くの学生の皆さん、充実したゼミの時間を一緒に作ってきたゼミ生達に、感謝します。

 

 

投稿者:弁護士 酒井 圭

 

2023年度、「法律家と現代社会」始まりました!

昨日、晴天の中、今年度の「法律家と現代社会」、第1回を開講してきました。

昨年同様、一橋大学法学部2年生を中心に他学部生にも受講してもらえる科目として開講しています。

 

 


中央線の遅延のため、途中の武蔵境で下車し、タクシーで駆け付けるという慌ただしいスタートでしたが、無事、今年の受講生の顔を見ることができました。

イントロダクションということで、私の自己紹介から始め、今後の講義を楽しみにしてもらえるよう、予定しているバラエティに富んだ講師陣の紹介などしてきました。

今年も、感想やレポートなどを読むのが、とても楽しみです

 

講義をしている21番教室がある本館↓。

 

 

今年も、週1回の講義になりますが、頑張ってきます!

 

投稿者:弁護士 酒井 圭

 

公園通り法律事務所、吉祥寺最終日でした。

昨日、1月27日をもって、公園通り法律事務所は、吉祥寺での営業を終えました。

 

吉祥寺で過ごした約12年間は、弁護士として、大きな変化時期でもありました。

所長の下で仕事をするところから始まり、徐々に自分自身のご紹介筋のご依頼者が増え、自分で事務所の経営を担っていく責任を感じる立場になりました。

責任が増していくにつれ、仕事に対する充実感も増すばかり、仕事に打ち込む日々でした。

 

このような中、結婚、そして2人の子ども達の出産というライフイベントもあり、育児と仕事の毎日が始まりました。

子ども達の出産後は、いずれも産後4か月目にあわただしく復職したのですが、2人の子ども達のアルバムを見返すと、復職準備で事務所に出ていた生後3か月目頃に、同じように事務所の椅子を2つ並べた上で寝ている写真がありました。

 

一昨年には、母校一橋大学での教員としての生活も始まり、実務と子育てに加え、創意工夫しながら学生たちと向き合う日々が始まりました。

 

こうして振り返ってみると、本当に濃厚な12年間だったなと、改めて思います。

お気に入りのドアに、最後に鍵をかける瞬間は、やはり、何とも言えない寂しさと切なさと、いろいろな思いが込み上げてきました。

 

 

吉祥寺で過ごした12年間を大切に、縁のあった全ての皆様に感謝しつつ、移転後も一層職務に邁進してまいります。

ありがとうございました!!

 

弁護士 酒井 圭

 

 

法律家と現代社会、今年度の講義を終えました

ブログの更新がすっかり滞ってしまっており、毎年同じ反省をしているなと思いながら、2022年もあっという間に後半戦に突入。つかの間の夏休みに、ようやく近況をお知らせできます。

 

 

この4月からは、昨年に引き続き、一橋大学法学部にて、「法律家と現代社会」を開講しました。全13回の講義、7月には定期試験を終え、成績も出し、ようやく一息ついたところです。

 

 

今年は、上の子が小学校に入学し、個人的にも思い出深い春でした。

が、個人的にも過去最高と言っても過言ではない忙しさの中、自慢の体力も一時限界が訪れ、4、5月は立て続けに体調を崩してしまった時期もあり(幸いコロナではありませんでしたが。)、過信は良くないな、と反省した春でもありました。

幸い日常業務にも講義ににも、ギリギリ穴を開けずに済み、今は、すっかり元気にしております。

 

 

今年の履修者は約90名、法曹コース選択者はもちろん(必修なので)、法曹コースを選択していない法学部生や若干ですが他学部生も受講してくれました。

昨年同様、充実した講師陣に登壇いただくことができ、私自身も毎週木曜日が楽しみな4か月でした。

今年も、オンデマンド配信と直接対面実施のハイブリット開講としましたが、幸いコロナがかなり落ち着いていた時期がメインの開講期間だったため、大半の講師に、21番教室での熱い講義を実施していただくことができました。

 

 

 

 

この講義は、学部2年生がメインになるため、直近のキャリアデザインに直結するよう、実務経験5年から13年程度の講師をお招きしています。

昨年に引き続き、刑事弁護・スポーツ法務、エンタテインメント分野の法務、外国人の権利、被災地支援、大規模企業法務など多彩な分野の実務について、学部生にも理解しやすい入り口部分から、具体的な実務に踏み込み、それぞれに濃い講演をいただきました。

インハウスロイヤーからは、研究機関内でライフサイエンス分野の法務に携わっている同期、外資系企業の現地法人で勤務する同期の2名が昨年に引き続きオンデマンド講義を配信してくれた上、今年は公正取引委員会で国家公務員として活躍する講師にもおいでいただくことができました。

もちろん、裁判官、検察官からも、キャリアやワークライフバランスについて語ってもらいました。

 

私自身も、昨年同様、3コマ自分自身の業務についての講演をしたのですが、今年も多くの感想をもらい、その大半が私が伝えたいと思っている内容をキャッチしてくれていることが感じられるもので、嬉しく読ませてもらいました。

来年も、今年の感想などを踏まえ、内容をアップデートしてアレンジをするとともに、自分の講義も充実させていきたいと思います。

(毎年、学生たちに会わせたいと思う講師が講義の枠に収まらず、泣く泣く調整しています…。)

 

 

ちなみに、今年、個人的に1番エキサイティングだった講義は、スポーツ法務と刑事弁護をテーマに講演してくれた講師の講義でした。

彼は、ロースクールの後輩にあたるのですが、裁判員裁判で培ったプレゼンの技術をいかんなく発揮した講演の中で、ロースクールの講義さながらに、3度ほど私を指名してくれ、久々に当てられる方の緊張感を思い出させてくれました。

来年も登壇いただければ、予習をしっかりして臨みたいと思います(笑)

 

 

 

 

投稿者:弁護士 酒井 圭

 

新年明けましておめでとうございます―2021年・年始のご挨拶―

新年明けましておめでとうございます。

再度の緊急事態宣言も間近という年明けになってしまいましたが,公園通り法律事務所は本日から始業いたしました。

引き続き感染拡大防止に努めながら,一同,体力・気力とも充実させ,本年も業務に邁進してまいります。

毎年恒例の事務所報から,各弁護士のご挨拶を抜粋してご紹介いたします。

(なお,所長のご挨拶末尾にある「ゲーム」は,昨年世間でも当事務所でも大流行した,「あつまれどうぶつの森」です。)

 

【所長挨拶】

新年おめでとうございます。皆様お変わりなくお過ごしでしょうかというお伺いの言葉が、例年よりことのほか切実感を伴います。

昨年は当事務所も、COVID-19対応に追われました。裁判のほとんどが延期された中、3月末から在宅ワーク体制を整え、インターネットのテレビ会議システムやクラウドを利用してご依頼者や顧問先との打合わせやご相談を行い、平常時とほぼ変わりなく仕事を進めることができました。弁護士は6月からほぼ常勤体制とし、打合せ室にパーティーションを設置して換気を励行するなど感染対策を継続しています。

 

幸い、これまで全員が家族と共に無事に過ごしています。本年も、皆様に安心してご来所いただけるよう、また、所員と家族の健康を守りながら業務を進めてまいります。

 

昨年は、旅も美術館巡りもコンサートも封印し、在宅ワーク中には近隣散歩で自宅周辺再発見に努め、動画配信サービスで話題の韓国ドラマを楽しみました。昨年のカンヌ国際映画祭最高賞「パラサイト−半地下の家族」の面白さに刺激され、何作か見たのですが、人物像を丁寧に作り上げて心理の掘り下げも深く、ラブ・コメディでもハラスメント問題が背後に貫かれていたりして、期待を大きく上回りました。主演俳優が魅力的であることも、言うまでもありません(笑)。


このニュース最終頁に書いたとおり、ついにTVゲームに手を出すなど、楽しみは広がりました。今年もコロナ禍に負けず、仕事も遊びも、元気で頑張ることになりそうです。

 

 

【圭弁護士挨拶】

2020年,世界がCOVID-19に翻弄された年でしたが,私にとっては,長男誕生という記念すべき年になりました。COVID-19の影響は出産にも及び,産後の入院期間は家族の面会すら不可という孤独な状況。気合いで退院を繰り上げ早々に帰宅し,家族4人の新生活をスタートさせました。
 

7月初旬から一応産休としましたが,リモート体制が整っていたため,必要に応じて業務対応もでき,公務の会議も全てZoomに切り替えられていたため,穴を空けることなく乗り切れました。リモートワークが促進されたことは,数少ないCOVID-19の恩恵かもしれません。
 

長男は2800グラムと小ぶりに生まれましたが,とてもよく飲みよく寝る子で,満4か月を待たず,既に体重7キロを越すという成長ぶりです。私の睡眠時間もたっぷり取れており,育児ストレスはほぼゼロという幸運な状況です。
奇跡的に安心できる預け先も確保できたため,10月末には,業務に復帰しました。お電話いただいたご依頼者からは「先生,もう戻られてるんですか!!」と驚かれています(笑)。長女の時以上に,休んでいる感のない育休期間でしたが,2021年も引続き元気に業務に邁進して参ります。

 

11月からは,一橋大学法学研究科特任准教授に就任し,法曹を目指す法学部生の指導にあたっています。母校からの要請は大変光栄なものでした。今後は,現場での教育にも注力しつつ,ライフワークである法曹養成制度問題に取り組んでいきたいと思います。


2021年は,世界が明るさを取り戻す年であることを祈りつつ,本年もよろしくお願い申し上げます。

 

 

【大和田弁護士挨拶】
あけましておめでとうございます。
昨年は、新型コロナウィルスの影響で皆様の生活にも大きな変化があったのではないでしょうか。
裁判が止まり、法教育関連のイベントも中止になり、休暇に旅行も行けず・・・と、個人的にも大変なこと・つらいことが多かったのですが、テレワーク、テレビ会議、オフピーク通勤等が広まり、様々な合理化が進んだのは素晴らしいことだと感じています。裁判所でも一部の手続で積極的にweb会議が使われるようになりました。
これをきっかけに、より迅速に、負担なく裁判を利用できるようになることを願っています。


外出自粛ということで、今年の休みはオンライン飲み会やゲームをして過ごすことが多かったです。直接顔を合わせられないのは寂しいですが、遠方に住んでいたり、子どもが小さくて家を空けづらい友人も呼んで大人数でわいわい話ができるのは、思った以上に楽しかったです。

外出自粛中といわず、これからも続けていきたいですね。
 

今回の年末年始は、緊急事態宣言中に落ちたままになっている体力を取り戻すため、フィットネス系のゲームで体力作りに励む予定です。

しっかり体力をつけて仕事に備えて参りますので、本年もよろしくお願いいたします!

 

 

新年明けましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます。

公園通り法律事務所は,本日から2020年の業務を開始いたしました。

冬休みでリフレッシュし,一同,元気に新年をスタートしております。

 

恒例の「公園だより」から,各弁護士のご挨拶を掲載いたします。

本年も,どうぞよろしくお願いいたします。

 

所長弁護士 酒井 幸 より


新年おめでとうございます。
本年も全員元気で新年を迎えました。個別事件はもとより、顧問先からのご相談も多岐にわたり、仕事の幅もより広がりつつあります。仕事面の研鑽と共にプライベイトでも落ち着いた暮しを実現できていることが、様々なご依頼にお応えできる事務所体制を実現できている要因かと思っています。本年もさらなる充実を目指して所員一同努力を重ねてまいります。


昨年は年女だった私、所員の配慮で多少余裕のある日常を過ごさせてもらい、「月イチ文化DAY」と称して美術展やコンサート・映画などに出かけますが、昨年はノルマを超過達成。

タンゴ界の革命児アストル・ピアソラのドキュメンタリー「永遠のリベルタンゴ」、同世代のギタリスト莊村清志さんのデビュー50周年リサイタル、田中泯さんの舞踊など、心に残るものに出会えました。


旅は、夏の終わりに念願のヨルダンへ。主都アンマン近郊のジェラシュはローマ帝国に併合された時代の遺跡で、凱旋門・列柱通りなどを完備した「ローマ」そのもの。

二千年を経てなお形を留めるその存在に圧倒され・・・などと書きたいところですが、40度近い炎天下で広大な敷地を歩き回るのはなかなかの苦行でした。
その後、最大の目的地ペトラ遺跡へ。古代アラブ民族ナバタイ人によるこの遺跡群は天然の岩肌を掘って作られた巨大な彫刻群です。多数の岩窟墓は後にキリスト教施設に転用されたものもあり時代の変遷を感じさせました。

建造物の美しさだけでなく水道・ダムなどの水利設備も備わっていて、優れた文化が花開いていたことを実感しました。
その後南部のワディ・ラムに移動。第一次世界大戦中、オスマン帝国に対するアラブの反乱を支援した英軍情報部員T.E.ロレンスが拠点を置いたという約700平方キロの砂漠地帯で、奇岩が広がりベドウィン族と自然の保護区になっています。トヨタ四輪駆動車で奇岩を縫って走り、満天の星空のもとテント風コテージでの一泊は終生忘れられないでしょう。
ヨルダンは、サウジアラビア、シリア、イスラエル、パレスチナ自治区と国境を接しながら政治も治安も安定した王国で、周辺国の状況とは一線を画していました。アラビア半島の料理は国境線で変わることは無く「みなアラブ料理だ」というガイドさんの言葉が胸に残りました。

 

 

 

酒井 圭 弁護士 より


2019年は,月日の流れが早く,ますます1年が短く感じられた年でした。
昨年は,法人内でのハラスメント防止研修のご依頼をいただくことが増え,ようやく日本社会でもハラスメントに対する意識改革が進んできたかと,実感する年でもありました。

組織内のハラスメント調査に継続して取り組んできましたが,今後ますます,厳正な調査・的確な判断が求められる場面が増えそうです。会社の規模や,法人の種類に応じ,適切な調査プロセスのご提案,調査へのご協力ができるよう,本年も鋭意取り組んでいきたいと思います。


文科省中教審特別委員会専門委員も2期目となり,厳しい局面が続く中,法科大学院改革を模索し続ける状況が続いています。昨年は,「論究ジュリスト」秋号に収録された,法曹養成制度問題をテーマとした座談会に出席させていただき,よい振り返りの機会を得ることができました。

法曹をいかに育成すべきか,法曹志望者をいかに増やすか,考えることを諦めず,動き続けることをモットーに本年も引き続き取り組んでいきたいと思います。


今年5歳になる長女は,最近,ピアノ・バレエ・スイミングと習い事に邁進しており,共働き家庭定番の「親は休めない」週末です(笑)

実務・公務・家庭と,それぞれの場所で求められる役割があるという喜びをかみしめつつ,30代最後の1年を妥協なく過ごし,充実した40代のスタートへと繋げたいと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

大和田 彩乃 弁護士 より

 

新年おめでとうございます。振り返ってみれば、忙しいながらもとても充実した1年でした。
特に印象に残っていることのひとつは、弁護士になったばかりの頃から関わっていた案件で和解が成立したことです。当事者にとって長期間紛争状態にあることの負担は大きく、調停や訴訟のことを考えるだけで気が重くなる、場合によっては体調が悪くなる方もいらっしゃいます。紛争を終えたご依頼者の表情や声が明るくなったのを間近で感じられるのが、私にとって、この仕事のやりがいかもしれません。


もうひとつ印象に残っているのは、建物明渡しの強制執行が続いたことでした。実際に現場に行くと、何が起こるか分からない緊張感があります。経験者の話によると、中に人がいてドアの前で押し合いになったり、ときには室内に刃物を持った人が待機していたこともあったそうです。

話合いでの解決や、判決を経て任意の履行を受けられる状態を目指していても、最終手段として避けては通れないことですので、貴重な経験となりました。


弁護士会の法教育委員会や、法科大学院での学習アドバイザーも続けていて、今年は初めて、指導した学生が司法試験を受ける年です。自分の時は何ともなかったのですが、柄にもなく緊張しています。


もう新人とはいえないキャリアになってきました。これからは少しずつ、関連分野の勉強もしていきたいと思っています。本年もよろしくお願いいたします。

 


 

一橋LS未修1年生・法律文書作成ゼミ講師を務めてきました。

あっという間に11月も半ばになり,年末が見えてきましたね。

公園通り法律事務所は,例年どおり,弁護士3名とも今年の終わりに向けて慌ただしさが増す毎日です。

 

先月になってしまいましたが,母校一橋ロースクールの未修1年生向け「法律文書作成ゼミ」(民法)の講師を務めてきました。

この授業は,6コマをそれぞれ別の弁護士(卒業生)が担当し,文書作成課題を自由に出題して,事前に各回の担当者2名に答案作成をさせ,講義でその講評を行うという内容です。

私は,弁護士1年目から一昨年まで,学習アドバイザーとして,カリキュラム外のゼミ指導を担当してきたのですが,正課の講義を担当するのは今年が初めてのことでした。

 

事前準備から,どのような課題がよいか,訴状の起案にしようか・・・等と考えていたのですが,結局未修1年生というまだまだ勉強し始めの人も多い段階の科目,民法総則・物件の範囲の典型的な論点を含む,比較的シンプルな事例問題を出題しました。

私の回は,答案作成を希望した学生が+1名いたので,合計3通の答案が提出され,事前に添削・返却の上,当日の講義に行ってきました。

 

受講生がクラス15名中6名と少なく,少々残念でしたが,せっかく少人数なので講義形式にはせず,学習アドバイザーゼミと同じ形式で,私も学生の席に座り,質問・議論を交えながら授業を進めました。

せっかくなので,未修1年生の範囲を超えた,要件事実の観点からの整理に触れたり,本来の訴訟であればどのような書面を出し合うことになるか,どのような進行になるかという点も織り交ぜて話をしました。

学生さん達は,とても真剣に耳を傾けている様子で,質問にも果敢に答えようという姿勢が感じられ,好印象でした。

 

しばらく学生の指導から離れていたのですが,久しぶりに1年生と向き合ってみて,1コマといわずもっとロースクールの学生さん達のサポートをしたいなと改めて思ってしまう,貴重な時間になりました。

6名の受講生達が,厳しい勉強を乗り越え無事司法試験に合格すること,資格をいかし幅広い分野で活躍してくれることを心から祈ります。

 

投稿者:弁護士 酒井 圭

 

論究ジュリスト2019年秋号,座談会掲載のご報告

本日発売の「論究ジュリスト2019年秋号」(有斐閣)に,メンバーの一人として出席させていただいた座談会「司法制度とその担い手」が掲載されました。

母校の恩師である山本和彦先生(一橋大学法科大学院)が司会をされ,大坪和敏先生(東京弁護士会),大貫裕之先生(中央大学法科大学院),中川丈久先生(神戸大学法科大学院)と,ご一緒させていただいています。

 

 

 

 

山本先生が,「特に法曹養成制度は,司法改革の様々な項目の中でも最も評価が分かれるテーマの1つ」だと思うと,座談会をスタートされ,法科大学院制度の評価,法曹人口,法曹の質,職域拡大など多岐にわたる論点について,出席者それぞれが意見を述べました。

私自身,非常に難しい論点についての発言を求められる場面もあり,悩みながらの回答というところも多々ありましたが,弁護士1年目から公益活動として取り組んでいる法曹養成制度について改めて整理するきっかけにもなり,貴重な機会となりました。

 

個人的に思い入れの深い未修者コース改革については,「残された重要な課題」という位置づけで,座談会の最後に議論されました。

法学部との連携による法曹コースの設置,司法試験の在学中受験という改革がされる中,司法試験合格という観点からは未修者がさらに厳しい戦いを迫られるという現状にあること,これを踏まえ未修者コースの改革が不可欠であることなどを述べ,私の考える具体案についても若干提案させていただきました。

文科省中教審法科大学院等特別委員会の専門委員も2期めとなり,いよいよ未修者コース改革が本格的に議論され始める見通しです。

法曹養成制度改革は難しい局面が続きますが,今後も,少しでも現状を改善することを諦めず,常に考え,行動することをモットーに,引き続き法曹養成問題に取り組んでいきたいと思います。

 

投稿者:弁護士 酒井 圭

 

司法研修所第62期10周年記念大会@熱海

先週7日(土),熱海後楽園ホテルで開催された司法研修所第62期10周年記念大会に参加してきました。

今回の記念大会は,研修所修了10周年(法曹になって10年目)の節目に,同期の元修習生と指導教官が一堂に会し,旧交を温める場として伝統的に開催されているものです。

司法修習生時代,28組あるクラスのうち4組の配属だったのですが,非常に仲の良いクラスで,研修所修了後も毎年かかさずクラスの同窓会を続けてきいます。

さらに,今年は記念大会の全体幹事が4組の旧友ということもあり,元修習生33名と指導教官5名中3名もご参加くださり,最多出席クラスとなりました。

 

会場では,司法試験合格前から苦楽を共にしてきた一橋ロースクールの同期の顔も多く,600人近い参加者の中で知り合いを探して歩く楽しい時間でした。

中でも,現在弁護士登録は外し,国連のUNHCRに所属しイラクに赴任している同期が記念大会にあわせて帰国しており,うれしい再会になりました。

 

全体の記念大会の後は,各クラスでの懇談会,二次会と盛りだくさんのスケジュール。

毎年集まっているとはいえ,修習時代の松島旅行以来の同期旅行に,深夜まで話は尽きませんでした。

 

改めて,弁護士になって10年たった感慨を感じるとともに,これからも活躍しているたくさんの同期に胸を張って会えるよう,堅実な仕事を重ねていこうと気の引き締まる思いもしました。

研修所の最終講義の際にある教官から贈られた,「法曹がエリートかと問われれば,私はエリートだと答えるでしょう。しかし,それは『選ばれた者』という意味のエリートではなく,『一生勉強し続ける道を選んだ者』という意味においてのエリートです。」という言葉があります。

お話し下さった教官も,ご自身が指導を受けた教官の言葉の引用であると話しておられた気がしますが,日々の忙しさを言い訳に勉強を怠ることがあってはならないと自分を奮い立たせるときに,今でも素晴らしい効果を発揮してくれています。

 

記念大会では,司会を務めさせていただき,よい思い出にもなりましたが,あわただしく写真がほとんど撮れなかったのが少々残念でした。

 

投稿者:弁護士 酒井 圭