東京弁護士会主催,民法(相続関連)改正法講演会〜法制審民法・不動産登記法部会の検討課題もふまえて〜

昨日,大和田弁護士と相続法改正の講演会に出席してきました。

 

 

京都大学の潮見佳男先生を講師にお招きしての講演でした。

 

相続法改正については,施行に備えて勉強し,講師などもさせていただいていますが,改めて研修を受けるとまだまだ学ぶべき点が多くありました。

前半は,新設された配偶者居住権を中心に,改正相続法に関するレクチャーがありました。

配偶者居住権については,特に税制との関係についてクリアな説明があり,非常に参考になりました。

 

後半は,潮見先生が法制審の委員も務められている不動産登記法の改正がテーマでした。

今年の秋の臨時国会での法案提出を目指して,今まさに議論されているトピックであり,所有者不明土地問題への対策として注目されていますが,相続制度にも深く関わる改正でもあり,今後も一層動向を注視しなければならないと感じました。

講演では,中間試案段階で,ほぼ固まっているといってよいであろう事項と,今後の要検討事項(相続財産管理制度,遺産分割の期間制限,遺産分割手続がされないまま長期間経過した場合の遺産分割方法など)について概説があり,留意事項なども説明されました。

特に今後の検討事項については,相続への影響が甚大である事項が多く,改めて中間試案を精査したいと思います。

 

学んだ事項の再確認だけでなく,今後の法改正に向けての新たな視点も得ることができ,非常に有意義な時間でした。

これからも,このような研修には,できる限り時間を作って足を運びたいと思います。

 

投稿者:弁護士 酒井 圭

 

 

新年明けましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます。

公園通り法律事務所は,本日から2020年の業務を開始いたしました。

冬休みでリフレッシュし,一同,元気に新年をスタートしております。

 

恒例の「公園だより」から,各弁護士のご挨拶を掲載いたします。

本年も,どうぞよろしくお願いいたします。

 

所長弁護士 酒井 幸 より


新年おめでとうございます。
本年も全員元気で新年を迎えました。個別事件はもとより、顧問先からのご相談も多岐にわたり、仕事の幅もより広がりつつあります。仕事面の研鑽と共にプライベイトでも落ち着いた暮しを実現できていることが、様々なご依頼にお応えできる事務所体制を実現できている要因かと思っています。本年もさらなる充実を目指して所員一同努力を重ねてまいります。


昨年は年女だった私、所員の配慮で多少余裕のある日常を過ごさせてもらい、「月イチ文化DAY」と称して美術展やコンサート・映画などに出かけますが、昨年はノルマを超過達成。

タンゴ界の革命児アストル・ピアソラのドキュメンタリー「永遠のリベルタンゴ」、同世代のギタリスト莊村清志さんのデビュー50周年リサイタル、田中泯さんの舞踊など、心に残るものに出会えました。


旅は、夏の終わりに念願のヨルダンへ。主都アンマン近郊のジェラシュはローマ帝国に併合された時代の遺跡で、凱旋門・列柱通りなどを完備した「ローマ」そのもの。

二千年を経てなお形を留めるその存在に圧倒され・・・などと書きたいところですが、40度近い炎天下で広大な敷地を歩き回るのはなかなかの苦行でした。
その後、最大の目的地ペトラ遺跡へ。古代アラブ民族ナバタイ人によるこの遺跡群は天然の岩肌を掘って作られた巨大な彫刻群です。多数の岩窟墓は後にキリスト教施設に転用されたものもあり時代の変遷を感じさせました。

建造物の美しさだけでなく水道・ダムなどの水利設備も備わっていて、優れた文化が花開いていたことを実感しました。
その後南部のワディ・ラムに移動。第一次世界大戦中、オスマン帝国に対するアラブの反乱を支援した英軍情報部員T.E.ロレンスが拠点を置いたという約700平方キロの砂漠地帯で、奇岩が広がりベドウィン族と自然の保護区になっています。トヨタ四輪駆動車で奇岩を縫って走り、満天の星空のもとテント風コテージでの一泊は終生忘れられないでしょう。
ヨルダンは、サウジアラビア、シリア、イスラエル、パレスチナ自治区と国境を接しながら政治も治安も安定した王国で、周辺国の状況とは一線を画していました。アラビア半島の料理は国境線で変わることは無く「みなアラブ料理だ」というガイドさんの言葉が胸に残りました。

 

 

 

酒井 圭 弁護士 より


2019年は,月日の流れが早く,ますます1年が短く感じられた年でした。
昨年は,法人内でのハラスメント防止研修のご依頼をいただくことが増え,ようやく日本社会でもハラスメントに対する意識改革が進んできたかと,実感する年でもありました。

組織内のハラスメント調査に継続して取り組んできましたが,今後ますます,厳正な調査・的確な判断が求められる場面が増えそうです。会社の規模や,法人の種類に応じ,適切な調査プロセスのご提案,調査へのご協力ができるよう,本年も鋭意取り組んでいきたいと思います。


文科省中教審特別委員会専門委員も2期目となり,厳しい局面が続く中,法科大学院改革を模索し続ける状況が続いています。昨年は,「論究ジュリスト」秋号に収録された,法曹養成制度問題をテーマとした座談会に出席させていただき,よい振り返りの機会を得ることができました。

法曹をいかに育成すべきか,法曹志望者をいかに増やすか,考えることを諦めず,動き続けることをモットーに本年も引き続き取り組んでいきたいと思います。


今年5歳になる長女は,最近,ピアノ・バレエ・スイミングと習い事に邁進しており,共働き家庭定番の「親は休めない」週末です(笑)

実務・公務・家庭と,それぞれの場所で求められる役割があるという喜びをかみしめつつ,30代最後の1年を妥協なく過ごし,充実した40代のスタートへと繋げたいと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

大和田 彩乃 弁護士 より

 

新年おめでとうございます。振り返ってみれば、忙しいながらもとても充実した1年でした。
特に印象に残っていることのひとつは、弁護士になったばかりの頃から関わっていた案件で和解が成立したことです。当事者にとって長期間紛争状態にあることの負担は大きく、調停や訴訟のことを考えるだけで気が重くなる、場合によっては体調が悪くなる方もいらっしゃいます。紛争を終えたご依頼者の表情や声が明るくなったのを間近で感じられるのが、私にとって、この仕事のやりがいかもしれません。


もうひとつ印象に残っているのは、建物明渡しの強制執行が続いたことでした。実際に現場に行くと、何が起こるか分からない緊張感があります。経験者の話によると、中に人がいてドアの前で押し合いになったり、ときには室内に刃物を持った人が待機していたこともあったそうです。

話合いでの解決や、判決を経て任意の履行を受けられる状態を目指していても、最終手段として避けては通れないことですので、貴重な経験となりました。


弁護士会の法教育委員会や、法科大学院での学習アドバイザーも続けていて、今年は初めて、指導した学生が司法試験を受ける年です。自分の時は何ともなかったのですが、柄にもなく緊張しています。


もう新人とはいえないキャリアになってきました。これからは少しずつ、関連分野の勉強もしていきたいと思っています。本年もよろしくお願いいたします。

 


 

一橋LS未修1年生・法律文書作成ゼミ講師を務めてきました。

あっという間に11月も半ばになり,年末が見えてきましたね。

公園通り法律事務所は,例年どおり,弁護士3名とも今年の終わりに向けて慌ただしさが増す毎日です。

 

先月になってしまいましたが,母校一橋ロースクールの未修1年生向け「法律文書作成ゼミ」(民法)の講師を務めてきました。

この授業は,6コマをそれぞれ別の弁護士(卒業生)が担当し,文書作成課題を自由に出題して,事前に各回の担当者2名に答案作成をさせ,講義でその講評を行うという内容です。

私は,弁護士1年目から一昨年まで,学習アドバイザーとして,カリキュラム外のゼミ指導を担当してきたのですが,正課の講義を担当するのは今年が初めてのことでした。

 

事前準備から,どのような課題がよいか,訴状の起案にしようか・・・等と考えていたのですが,結局未修1年生というまだまだ勉強し始めの人も多い段階の科目,民法総則・物件の範囲の典型的な論点を含む,比較的シンプルな事例問題を出題しました。

私の回は,答案作成を希望した学生が+1名いたので,合計3通の答案が提出され,事前に添削・返却の上,当日の講義に行ってきました。

 

受講生がクラス15名中6名と少なく,少々残念でしたが,せっかく少人数なので講義形式にはせず,学習アドバイザーゼミと同じ形式で,私も学生の席に座り,質問・議論を交えながら授業を進めました。

せっかくなので,未修1年生の範囲を超えた,要件事実の観点からの整理に触れたり,本来の訴訟であればどのような書面を出し合うことになるか,どのような進行になるかという点も織り交ぜて話をしました。

学生さん達は,とても真剣に耳を傾けている様子で,質問にも果敢に答えようという姿勢が感じられ,好印象でした。

 

しばらく学生の指導から離れていたのですが,久しぶりに1年生と向き合ってみて,1コマといわずもっとロースクールの学生さん達のサポートをしたいなと改めて思ってしまう,貴重な時間になりました。

6名の受講生達が,厳しい勉強を乗り越え無事司法試験に合格すること,資格をいかし幅広い分野で活躍してくれることを心から祈ります。

 

投稿者:弁護士 酒井 圭

 

論究ジュリスト2019年秋号,座談会掲載のご報告

本日発売の「論究ジュリスト2019年秋号」(有斐閣)に,メンバーの一人として出席させていただいた座談会「司法制度とその担い手」が掲載されました。

母校の恩師である山本和彦先生(一橋大学法科大学院)が司会をされ,大坪和敏先生(東京弁護士会),大貫裕之先生(中央大学法科大学院),中川丈久先生(神戸大学法科大学院)と,ご一緒させていただいています。

 

 

 

 

山本先生が,「特に法曹養成制度は,司法改革の様々な項目の中でも最も評価が分かれるテーマの1つ」だと思うと,座談会をスタートされ,法科大学院制度の評価,法曹人口,法曹の質,職域拡大など多岐にわたる論点について,出席者それぞれが意見を述べました。

私自身,非常に難しい論点についての発言を求められる場面もあり,悩みながらの回答というところも多々ありましたが,弁護士1年目から公益活動として取り組んでいる法曹養成制度について改めて整理するきっかけにもなり,貴重な機会となりました。

 

個人的に思い入れの深い未修者コース改革については,「残された重要な課題」という位置づけで,座談会の最後に議論されました。

法学部との連携による法曹コースの設置,司法試験の在学中受験という改革がされる中,司法試験合格という観点からは未修者がさらに厳しい戦いを迫られるという現状にあること,これを踏まえ未修者コースの改革が不可欠であることなどを述べ,私の考える具体案についても若干提案させていただきました。

文科省中教審法科大学院等特別委員会の専門委員も2期めとなり,いよいよ未修者コース改革が本格的に議論され始める見通しです。

法曹養成制度改革は難しい局面が続きますが,今後も,少しでも現状を改善することを諦めず,常に考え,行動することをモットーに,引き続き法曹養成問題に取り組んでいきたいと思います。

 

投稿者:弁護士 酒井 圭

 

司法研修所第62期10周年記念大会@熱海

先週7日(土),熱海後楽園ホテルで開催された司法研修所第62期10周年記念大会に参加してきました。

今回の記念大会は,研修所修了10周年(法曹になって10年目)の節目に,同期の元修習生と指導教官が一堂に会し,旧交を温める場として伝統的に開催されているものです。

司法修習生時代,28組あるクラスのうち4組の配属だったのですが,非常に仲の良いクラスで,研修所修了後も毎年かかさずクラスの同窓会を続けてきいます。

さらに,今年は記念大会の全体幹事が4組の旧友ということもあり,元修習生33名と指導教官5名中3名もご参加くださり,最多出席クラスとなりました。

 

会場では,司法試験合格前から苦楽を共にしてきた一橋ロースクールの同期の顔も多く,600人近い参加者の中で知り合いを探して歩く楽しい時間でした。

中でも,現在弁護士登録は外し,国連のUNHCRに所属しイラクに赴任している同期が記念大会にあわせて帰国しており,うれしい再会になりました。

 

全体の記念大会の後は,各クラスでの懇談会,二次会と盛りだくさんのスケジュール。

毎年集まっているとはいえ,修習時代の松島旅行以来の同期旅行に,深夜まで話は尽きませんでした。

 

改めて,弁護士になって10年たった感慨を感じるとともに,これからも活躍しているたくさんの同期に胸を張って会えるよう,堅実な仕事を重ねていこうと気の引き締まる思いもしました。

研修所の最終講義の際にある教官から贈られた,「法曹がエリートかと問われれば,私はエリートだと答えるでしょう。しかし,それは『選ばれた者』という意味のエリートではなく,『一生勉強し続ける道を選んだ者』という意味においてのエリートです。」という言葉があります。

お話し下さった教官も,ご自身が指導を受けた教官の言葉の引用であると話しておられた気がしますが,日々の忙しさを言い訳に勉強を怠ることがあってはならないと自分を奮い立たせるときに,今でも素晴らしい効果を発揮してくれています。

 

記念大会では,司会を務めさせていただき,よい思い出にもなりましたが,あわただしく写真がほとんど撮れなかったのが少々残念でした。

 

投稿者:弁護士 酒井 圭

 

 

講演のご報告−もめない遺言・遺産分割 相続法改正でどう変わる?!−

15日(土)に,如水会井の頭支部(一橋大学同窓会の武蔵野エリア支部)にて,相続法改正についての講演をさせていただきました。

昨年末頃に講演のご依頼を受け,私自身の勉強にもよい機会と思い,改正された条文や文献にあたりながら準備をし,当日に臨みました。

以前から,逐次情報のアップデートはしていたのですが,これを機にと思いさらに書籍を買い足したので,相続法の本があふれてしましました(笑)

 

講演では,相続法改正の概要,相続手続の流れについての基礎知識の確認の後に,改正で要件が緩和された自筆証書遺言や新設された配偶者居住権について解説し,その後具体的なケースに沿って遺言のプランや遺産分割協議の解決案についてイメージをご説明しました。

遺言の果たす紛争防止の役割について重点を置き,具体的な遺言案や,公正証書遺言作成の手順などもご紹介しました。

 

会場は銀座アスターのパーティールームで,参加者の方との距離も近く,非常に真剣に耳を傾けて下さっている空気が伝わり,ついつい話に熱が入って,1時間めいっぱい話をしてしまいました。

質問の時間が十分に取れなかったことが反省点ですが,講演に引き続いての会食で,するどいご質問をいくつかいただくことができました。

 

約35名の先輩方にご参加いただいた上,概ね好評だったようでほっとしたところです。

 

 

 

いよいよ改正法の本格施行が間近になりました。

さらに知識をアップデートして,ご相談・ご依頼に備えたいと思います。

 

投稿者:弁護士 酒井 圭

 

 

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映画「赤い雪」見ました@UPLINK吉祥寺

吉祥寺駅前PARCOの地下に、5スクリーン・全300席の、ミニシアター・コンプレックス「UPLINK」が、昨年末にできました。

私が見たいなと思う映画は、上映期間が短いものが多くて、大部分を見逃してしまうのですが、ここで見られるものが多いことを発見。

2月、ドキュメンタリー「ピアソラ 永遠のリベルタンゴ」をさっそく見に行き、心が震えました。

 

気になっていた新進監督の「赤い雪」が3月末から上映と知り、先日、見てきました。

長編映画初メガホンの若い監督だというのに、永瀬正敏、井浦新、佐藤浩市・・・という出演者の顔ぶれでは、それだけで気になるではありませんか。最終回後の、監督・出演者のトークショーにも惹かれて・・・。

 

暗い映画です。重い映画です(以下、映画の内容に言及しますので、見る予定の方はご判断下さい。)

 

何かを経験した人が、事実だと思っていることは、本当に「事実」なのか。

その思い込みの基礎となっている記憶のあいまいさや、記憶の欠落に、映像は真っ向から迫っていきます。

 

ある雪の日、1人の少年が、突然、姿を消します。

1人の女性が誘拐容疑者とされますが、完全黙秘で無罪になったらしい。

30年経ち、ある新聞記者が、その誘拐事件と、後に容疑者女性の身辺で起こった不審な火災事件の関係に気付き、事件を追い始めます。火災現場には、少年の焼死体もあったのです。

しかし、事件は全て時効で、闇の中。

記者は、両事件の目撃者であるはずの容疑者の娘と、失踪直前の状況を知っているはずの少年の兄に、迫っていきます。

 

容疑者であった母に虐待され、ネグレクトされて育った娘と、弟の失踪により家庭が崩壊した孤独な兄。

過酷な生育歴の2人は、その記者の登場により、直接、対峙して行くことになります。

2人は、何を覚えているのか、何を忘れてしまったのか、忘れたのは何故なのか・・・。

 

カラー映画なのにモノクロかと思うような、ロケ地山形県新庄市の雪景色が、主人公達の心の風景を際立たせます。

凄まじい生を余儀なくされた主人公達を描いているのに、見終わって2日たった今日、直後の悲壮感が薄れています。

「記憶」という難しいテーマに挑むため、主人公達に厳しい人生を与えてしまった脚本家甲斐さん。でももう一人、あの主人公達を愛おしむ監督甲斐さんがいて、あのスクリーンの裏側に、その愛が映し出されていたのか・・・と思えます。

 

様々な思いに沈んで見終わった後、甲斐さやか監督、主演の菜葉菜さん、そして記者役の井浦新さんがトークショーに登場。

その脚本に惚れ込んで豪華キャストが集まったとのことですが、監督の甲斐さんは、明るい、飾り気のない、とてもフランクな印象の方。

撮影時のことなど楽しそうに話されました。無駄な言葉のない、研ぎ澄まされた硬質の脚本を書かれた方とは思えない、柔らかい雰囲気の方でした。

そして、私の好きな俳優井浦新さん。Eテレの「日曜美術館」は、美術愛好家としてのキャスター井浦さんの感性に触れることができるのが、楽しみの一つでした。お話の弾み方は、俳優としてだけではなく、このようなご経験が生きておられるのでしょう。

主演の菜葉菜さん。こんなに小柄で華奢な方かと、驚きました。演技、ド迫力でした。俳優さんって、凄いと思いました・・・。

 

 

質問がある人にマイクを渡してくれたので、ちょっと図々しく手を上げました。

監督には、記憶の喪失・欠落ということと、記憶の変容ということをどのように考えておられるのかということ。俳優のお二人には、役が、自身の日常とかけ離れている場合(菜葉菜さん)と、比較的日常に近い役柄の場合(井浦さん)と、それぞれ、役への向き合い方がどのように違ってくるのだろうかと、お聞きしてみました。

 

監督は、ご自身の経験としても、記憶の変容は日常的にあること、ある意味それを受け入れなければ、人間生きては行けないほどのこともあるのでは、、、という深い洞察をなさっていました。

井浦さんは、結構長く、今回の役作りの中での変遷を含めてお話し下さいました。記者の素性が次第に分かってくるあたり、観客も役柄への印象が変わっていきます。観客のそのような変化を予想しながら役作りをされるようで、プロの仕事はそうなんだと、敬服。「二十六夜待ち」という映画で、記憶喪失者を演じておられた井浦さん。きっと、この映画で、深められた事がおありだったのではないかと思います。

そして菜葉菜さん。難しい役で、ひたすら監督の要望に応えること、応えきることであったと。これも、迫力あるお答でした。

 

3人とも、時間を取って、真剣にお話し下さり、感激でした。

 

閉館時間を過ぎるまで続いたトークショー。

お疲れだったでしょうに、プログラムへのサインをサービスしてくださいました。

私も列に並び、サインをゲット。井浦さんは、結構複雑なサインで、書くのに時間がかかるのです。それを厭わないで、丁寧に書いて下さいました。

甲斐監督には、思いがけず、「良い質問をありがとうございました」と言葉をかけられました。話したいことを話せる質問になったのかと、うれしかったです。

 

甲斐監督には、「女性監督」の「女性」はいらない。難解と言われることにたじろがず、このまま、まっすぐ、良質の映画作りに邁進していただきたいです。

井浦さん、これからも、ファンとしてフォローさせていただきたいと思います。

菜葉菜さん、次の変身が楽しみです。

 

 

 

投稿者:弁護士 酒井 幸

 

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大きく変わる「相続」ー相続法改正についてー

2019年1月から順次,改正相続法が施行されています。相続の仕組みがどのように変わるのか,具体例によりご説明しましょう。

(新年の公園だよりに掲載したコラムの抜粋です。)

イメージしていただきやすいようAさん一家をモデルにご説明します。

 

 

(Aさんの主な財産)
 自宅不動産(時価2000万円)
 預金(2000万円)
 遺産総額:4000万円


Aさんは,家族が相続でもめないよう,遺言を書くことにしました。

 

手書きの遺言が書きやすくなる
 現行法では,自筆で作成する遺言は全文を手書きしなければなりません。高齢者には,あるいは遺産が多岐にわたる場合にはとても負担です。
 改正法では,不動産や預貯金明細などの遺産目録はパソコンで作成できることになり,負担軽減が期待されます。

 

自筆遺言を法務局に保管
 現行法では,自筆遺言は家庭裁判所で「検認」手続を受けなければなりません。改正法では,法務局に遺言を保管してもらう新たな制度ができ,その場合,検認は不要になります。施行は2020年7月10日からです。

 

 

Aさんは,遺言を書かないまま,自宅介護を受けながら亡くなりました。妻B・長女C・長男Eで遺産分割協議をすることになります。

 

配偶者は自宅に住み続けながら他の遺産も受け取りやすくなる
 妻Bが自宅に住み続けるため時価2000万円の不動産を相続すると,それだけで法定相続分全部をもらったことになります。預金は受け取れないので,その後の生活維持に不安が残ります。
 改正法では,「配偶者居住権」が新設され,不動産そのものではなく「自宅に住む権利」だけを相続できることになりました。この居住権の評価については固定資産税評価額をベースとした指針が示されており,不動産の時価より大幅に下がると想定されます。
配偶者居住権の評価額が仮に1000万円であれば,妻Bは,法定相続分に満つるまであと1000万円分の預金を受け取ることができ,生活不安を解消できるでしょう。

 

新設された預金の仮払制度
 預金は,簡単な割り算で法定相続分相当の金額を計算できます。では,遺産分割協議がまとまる前に,各相続人から銀行に,自分の相続分相当額の払い戻しを単独で請求できるでしょうか?答えはNOです。
平成28年最高裁判所は,預貯金も「遺産分割の対象である」と判断し,分割協議が終わるまでは各自単独で払戻しはできないことが確定しました。
 しかし遺族は,Aの死後,葬儀費用や未払の介護費用などを支払わなければならず,現金が必要です。このような場合に不都合が生じないよう,改正法には,一定の場合に預貯金の仮払いを認める規定が新設されました。

 

介護などに貢献した人も遺産をもらえる
 Aさんの自宅療養中,長男の妻Eが献身的に介護し,Aさんは深い感謝の内に亡くなりました。現行法ではこのような場合でも,法定相続人ではないE自身が相続において権利主張はできません。
 改正法では,社会の現実に目を向け,介護などへの貢献を適切に評価するため,Eは相続人らに対し,貢献度に応じた支払いを請求することができることになりました。

 Aさんは,遺言は書きませんでしたが,妻Bに自宅不動産を生前贈与しておきました。

 

配偶者への住居の贈与は特別扱い
 Aさん死亡時点の遺産は預金だけです。しかし相続法では,過去に行なった贈与の多くを相続時に存在するものと見なし,遺産に加算して分割協議を行ないます。結局,妻Bは相続手続で自宅を相続するのと同じ扱いで遺産分割をしなければならず,相続分の割合から見ると,生前贈与はあまり意味を持ちませんでした。
 改正法では,結婚期間が20年以上の夫婦であれば,配偶者から譲渡された不動産(生前贈与のほか遺言による遺贈も含む)は,遺産に含めなくてよいという前提で譲渡されたものであると推定すると規定しました。これにより妻Bは,既に自分名義となっている不動産のほかに,預金2000万円の2分の1である1000万円を相続できることになります。

 

 このほか,遺留分の減殺請求は金銭請求が原則となるなど,相続手続に大きな影響があると思われる改正もあります。当事務所では,改正法に習熟し,皆様のお役に立ちたいと考えております。

 

 

 

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新年明けましておめでとうございます―2019年公園だより―

新年あけましておめでとうございます!

今年は,本日7日からの始業とさせていただき,所員一同元気に出勤し初日から忙しくしております。

 

毎年恒例の「公園だより」,本年も発行いたしました。

今年も各弁護士のご挨拶を抜粋して,ご紹介させていただきます。

本年も,皆様のお役に立てるよう,一同業務に邁進してまいりますので,よろしくお願い申し上げます。

 

 

【所長挨拶】

新年おめでとうございます。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
本年も、事務所メンバー全員、元気で新年を迎えることができました。

事務所の若手は、仕事が面白くて仕方のない時期を迎えています。

お引き受けする仕事の増加で、皆、多忙な毎日ですが、担当事件を客観的に見られる視点も大事です。心に余裕をもって自分磨きができるよう、所員の日々の生活への気配りが大事だと思うこの頃です。


昨年9月、久しぶりにカンボジアを訪問し、古い友人たちと旧交を温めました。上智大学アンコール遺跡調査団の一員としての初訪問は内戦終結前の1990年。翌年パリ和平協定成立、国連平和維持活動による基礎からの国造りが始まり、内戦終結後の激変を見てきました。
再開されたプノンペンの王立芸術大学は、知識階級が率先して虐殺されたため教員が少なく、調査団は遺跡現地調査の前に考古学・建築学などの集中講義をしました。

私も法の支配という考え方を土台に、文化財保護法の体系など講義をしたのでした。
当時の学生達はその後日本その他に留学して学位を取り、今や遺跡保存機構や文化省の最前線で活躍中。

調査の案内役だった私と同世代の旧友は、組織の高官です。ひと晩懇親の場を持ち、頑張ってきた彼らの存在に私自身が常に励まされてきたことへのお礼の気持を伝えることができました。


うれしかったのは、次世代に法律家が次々と生まれていること。フランスのリヨン大学法学部を終え首都プノンペンで弁護士になるというお孫さん、父親の日本への留学に幼少時家族で同行し、今は国費留学生として一橋大学法学部に在学しているという娘さんも来てくれました。日本の法科大学院を修了、昨年6月にソルボンヌのLLMを首席卒業したという息子を持つお父さんもいます。
遺跡調査団とは別に、日本の法律家初のカンボジア司法状況調査団を組織したり、その仲間と、日本法の易しい基本書を翻訳・出版して無償配布したこともありました。今、若い人たちの中に、「法による社会」を作ろうという機運が芽生えています。

この国がもっと変わっていく力を持っていることを、身近なところで確信できた良い旅になりました。

 

 

【酒井圭弁護士より】
2018年は,「みんなの法律入門」特集の執筆から始まった1年でした。

法学部の学生さんはもちろん,法律のエッセンス部分を急いで知りたい社会人の方にも向けた入門企画で,いかに法律に対するハードルを下げられるか,チームで編集会議を重ねました。

6月末には無事すべての原稿が脱稿。法学セミナー8月号に掲載できました。

日常業務の傍らで原稿に向かう毎日はハードなものでしたが,メンバーとの執筆作業(事務所に数人「缶詰」でPCに向かった日もありました。笑。)は,とても楽しく充実した時間でした。


昨年も,引き続き,中小企業様の日常法務,組織内のハラスメント問題の解決に取り組み,個人のご依頼者からは家事事件のご依頼を多くいただきました。

事件途上での丁寧な対応が成果に繋がることを特に感じた1年でもあり,本年も,多忙を言い訳にすることなく常にベストを尽くすことを,新年の抱負としたいと思います。


3歳になった長女とも,日々かけがえのない時間を過ごしています。就寝前の絵本の読み聞かせを日課にしているのですが,10冊近くせがまれる日もあり,睡魔との闘いです(笑)保育園も大好きで,少しでも早く迎えに…とギリギリの少し前に駆け込むと「ママ,今日早すぎる!!」と怒られ,時には泣かれ切ないくらいです。


昨年12月に弁護士10年目を迎えました。

中堅と呼ばれる年次にふさわしい,ご依頼者に満足いただける仕事を積み重ねていきたいと思います。

 

 

【大和田彩乃弁護士より】
昨年入所のご挨拶をさせていただいてから、もう1年経ってしまったのか!というのが今の正直な気持ちです。日々懸命に仕事をしていると、1日が、1週間が、1ヶ月があっという間に過ぎていきます。

1年間、大変なことや、思うようにいかずにもどかしい思いをしたこともありましたが、思い出すと、不思議と嬉しいことの方が多かったような気がしてきます。

特に、1審で敗訴した事件の控訴審を担当し、逆転勝訴の判決をもらったことは印象に残っています。勝訴の喜びとともに、相手は逆転“敗訴”したことを考え、一見有利に見えても決して油断してはいけないということを痛感しました。慢心せず、最後まで丁寧に仕事をすることが、今年のテーマになりそうです。

 

昨年から,母校である一橋大学法科大学院で、在学生の学習アドバイザーを始めました。この制度は、法律実務家となった卒業生が、ゼミ形式で後輩の受験指導を行うものです。

学生の頃は教える立場のことは深く考えずに受講していましたが、その立場になってみると、苦労が身に染みます。
学生への指導は、日常業務とは違った意味での大変さや緊張感もありますが、先輩方にお世話になった分を、少しずつ後輩に還元できればと考えています。


弁護士になって3年というひとつの節目を終えました。

今年は、これまで積み重ねてきたことをベースに、新たなことにも挑戦していきたいと思います。本年もよろしくお願いいたします。
 


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夏期休業のお知らせ

公園通り法律事務所は,以下の期間,夏期休業とさせていただきます。

 

8月13日(月)〜8月16日(木)

 

8月17日からは通常業務となります。

この間の新規お問い合わせは,ウェブサイトお問い合わせフォームにいただければ,

17日以降返信させていただきます。

 

投稿者:弁護士 酒 井  圭

 


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